今日の一冊

一人の男が飛行機から飛び降りる (新潮文庫)

一人の男が飛行機から飛び降りる (新潮文庫)

 400ページの本に収録されている短編が149篇。
まさにショートショートな短編集。
内容の方は、朝起きたらいきなりギリシャ人の戦士が自分の部屋にいて、やおらプールサイドで寝そべっている父親と剣で切り結ぶ話とか、釣りをしている男が通りかかったボートの上の女を釣り上げてキャッチ&リリースする話とか、何とも言えない珍妙な話ばかりだった。
シュールでコミカルでちょっと悪夢的。とても楽しく読むことができた。
ところで解説には、一日一篇づつ読んで夜の眠りの友にすると良い、というようなことが書いてあった。
しまった。勿体無いことをした。
しかし、一日で149篇全部読んだ自分が今夜どんな夢を見るか、それはそれでちょっと楽しみではある。