ジュリアン・グラック『シルトの岸辺』

シルトの岸辺 (ちくま文庫)

シルトの岸辺 (ちくま文庫)

昼過ぎから読み始めてやっと、さっき読み終わった。
いや、これは素晴らしい。
正に大傑作と呼ぶにふさわしい作品だった。
都市の見えない力(解説では「宿命」と言っていたが)の操られて、破局へと突き進むストーリーは本当に没入させられた。
比喩に比喩を重ねて、情景を描き出してゆく文章も見事としか言い用がない。
読み手によって様々な解釈がなされるようだが、確かに自分の解釈も解説に載っていたそれとは大方は同じだったものの微妙に違いがあった。
それを書くと長くなるので省くが、とにかく素晴らしい作品だった。