おまけのもう一冊

11の物語 (ミステリアス・プレス文庫)

11の物語 (ミステリアス・プレス文庫)

 久々に生理的嫌悪感と不快感というものを感じることのできた本。
「かたつむり観察者」のおびただしい数のカタツムリに埋もれて死んでいく主人公の姿はグロテスクそのもの。
「クレイヴァリング教授の新発見」の巨大かたつむりに喰われて死んでいく主人公の姿はグロテスクそのもの。
 別にかたつむりが気持ち悪かったわけではなく、かたつむりが出てこない、グロテスク描写のない短編も、同様に残酷な物語で気持ち悪い印象を受けた。
 
 バーセルミハイスミスももう何冊か読んでみたいが、ハイスミスに関しては多少のインターバルを置く必要がありそうだ。