ジョー・ウォルトン『アゴールニンズ』

アゴールニンズ

アゴールニンズ

2004年世界幻想文学大賞受賞作ということなので読んでみた。
この作品の一番の売り、と言うか独特なところは「登場人物が全員ドラゴン」というところだろう。
主人公の、父親を亡くしたばかりの乙女もドラゴン。
彼女に言い寄るいやらしい牧師もドラゴン。
主人公の義理の兄に当たる横暴で残酷な士爵もドラゴン。
士爵を法廷で訴える主人公の兄もドラゴン。
まあ、とにかくドラゴン、ドラゴン。ドラゴン三昧の一冊だった。
とは言っても、ただドラゴンだらけで奇抜なだけではなく、設定がストーリーにしっかりからんでいて、とても良くできた作品だった。